PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)
PEEKは熱可塑性の樹脂としては耐熱温度が高く、連続使用温度は260°Cあり、カーボンファイバーやガラスファイバーで強化したグレードは荷重たわみ温度300°C以上を示します。
この特徴を利用して半導体用のキャリアや、耐熱が必要で耐摩耗性が重視される自動車のオートマチックミッションのシールリングなどに使用されています。
耐薬品性はフッ素系の樹脂についで優れており、また、フッ素系の樹脂より剛直である為、耐薬品性が必要で硬さも必要となるハードディスクの製造治具や、耐水性が良いことから住宅の配管用部品などに使用されています。
PBIアドバンストマテリアルズでは、圧縮成形法でPEEKの成形を行っておりΦ300以上の大型の加工用母材の生産も行っています。
PEEKの基本物性
項目 | 条件 | 規格 | 単位 | 物性値 |
ガラス転移温度(Tg) | - | DSC | °C | ~140 |
引張強さ | 23°C | ISO 527 | MPa | 100 |
引張破壊ひずみ | 23°C | ISO 527 | % | 45 |
曲げ強さ | 23°C | ISO 178 | MPa | 165 |
曲げ弾性率 | 23°C | ISO 178 | GPa | 4.1 |
ノッチ付きシャルピー衝撃強さ | 23°C | ISO 179 | kJ m-2 | 7.0 |